依子さんも、ここまで移動してでも【彼氏人形】を手に入れたかったのだ。


その気持ちは、明さんとの手紙のやり取りを思い出せば納得できた。


「どうする?」


良子さんがあたしにそう聞いてくる。


ここまで来たのなら、できることを全部やって帰ろう。


あたしはここへ来るまでのタクシーの中で、そう決意していた。


「まずは周りのお店に聞いてみようと思います」


「うん。そうだね」


恭子さんがまた笑顔を浮かべてうなづいた。


「はい。すみませんが2人とも付き合ってもらえますか?」


「「もちろんよ」」


あたしの質問に、2人は同時にそう答えたのだった。