先生が茶化すように実紗に聞く。


「まぁねぇ? 恋する年齢ですから」


実紗はそう言い、笑顔を浮かべた。


先生もハハッと爽やかな笑顔を浮かべる。


「まぁ、悩める時は十分に悩め。悩んで悩んでそれでも解決できなければ、相談に乗るからな」


そう言って、先生は女子生徒たちの足音が遠ざかったことを確認して、屋上から出て行ったのだった。