~組長室~

コンコン

組長「誰だ?」

夢美「夢美です」

組長「入れ」

こういう時のお父さんは組長らしくていいんだけどな…

夢美「失礼します」

夢美「なぜ私を呼んだのですか?」

組長「近々、荒木組が鋼(はがね)を使って麗龍   に攻め込むらしくてな」

夢美「本当なのですか!?」

組長「あぁ。どうやら月光を探しているらしい  」

夢美「なぜ私を?」

組長「世界最強だからじゃないのか?それに
   桜も…」

夢美「なるほど。対処をしなければ…」

組長「そこでだ。組員を麗龍に潜入させようと   思ってな」
 
夢美「それまたなぜ?」

組長「相手は組だ。族の抗争じゃない」

夢美「というと?」

組長「荒木組はおろか鋼まで汚い手を使う」

夢美「!?」

組長「それをお前1人で対処できるか?」

夢美「それは!」

組長「お前1人じゃ心配なんだ。万が一にでも   怪我をしたら大変だろう?」

夢美「私を誰だと思ってるんですか。世界最強   滝沢組現組長よりも強い麗龍の総長月光   ですよ?その私が怪我をするわけないで   しょう」

組長「世界最強といえどお前は女の子なん
   だ。少しは自分の体を大事にしろ」

夢美「…わかりました…みんなには総長である   私から言っておきます」

組長「絶対に死ぬなよ?」

夢美「わかっています。仲間を守りぬく。それ   がここの掟ですからね」

組長「あぁ。そうだ。掟を破ることは許さない   ましてや仲間を見捨てるなどもってのほ   かだ。最低でも、仲間を守りぬけ」

夢美「もちろんです」