声をかけられた人物はゆっくりとこちらを向いた。
そしてこっちを向ききったとき、私はその人____直輝に飛びついた。
ぎゅーーーー
抱きついたままなんも言葉を発しない私を優しく受けとめてくれる。
ただそれだけのことなのに心地よくて私はしばらく直輝に抱きついて離れなかった。
なんなんだろうな、この安心感。
「なぁ、いつまで俺はこの体勢でおったらいいん?笑」
…あ。
抱きついたまんまだったの忘れてた
自分の顔にだんだん熱が集中してくるのがわかる。
「うわっ!めっちゃごめん!!
なんかな、直輝の腕の中めっちゃ安心できるからついつい…」
そう言ってガバッと離れた。



