「あ、あの・・舞さんのその提案はとても嬉しいですし光栄なのですが、それはさすがに許可できません」
おお!さすが堅物くん。
自らお断りしてきた。
「え・・・どうして?私、文弥くんの食生活が心配だよ」
「いえいえ。僕は僕の理性の方が心配です」
「ん?どういうこと?」
「何でもありません」
いまだキョトン顔の舞と、どうしたもんかいなといった様子の堅物くん。
「・・・」
ずっと2人の会話のやり取りを黙って見守り続けてきたけど
堅物くんの私生活云々を最初に聞き出したのは、この私。
だとしたら、ここは私が助け船を出さなくちゃね。
「ほら!2人とも風紀委員で帰りが遅くなることも多いんでしょ?その上、佐伯くんの家にお邪魔していたら舞のご両親もさすがに心配するよ?」
「あ・・・そっか・・・うん、そうだね。ごめんね、文弥くん」
ようやく我に返ったという感じの舞と
「いえ。ホント気持ちだけで・・ありがとうございます」
そして、どこかホッとしたような感じの堅物くん。
ふう。
やれやれ、どこまで手がかかるんだ?この2人。

![【完】ズルい瞳[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.944/img/book/genre1.png)