文弥くんから何を言われるのかが怖くて
必死に他愛の無い会話を延々と繋いできたのだけど
「・・・・」
「・・・・」
さすがにもう限界。
2人の間に沈黙の時間が訪れてしまう。
そして
「は、話って何かな?」
いよいよ私の方からその言葉を切り出してしまった。
「あ・・・はい」
文弥くんは申し訳無さそうに自分の頭にそっと手を置く。
「・・・・」
だめ。
涙・・・出てきそう。
付き合ってまだ間もないと言うのに
もう別れ話なんて・・・。
だけど、ここで涙を見せるのは文弥くんに迷惑かけちゃうし
何より卑怯だよね。
だったら・・・。
私は息をひとつ飲んでから、ゆっくりと文弥くんの顔を見上げた。

![【完】ズルい瞳[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.944/img/book/genre1.png)