「まったく。舞さんは無防備すぎです!」
そう。
こんなやり取りをしている間にも、通り過ぎる野郎どもがみんなして
僕の可愛い舞さんの姿に、デレデレとだらしなく鼻を伸ばしたような表情してやがる。
くそ!
ホントにこの人は自覚なさすぎで、困る。
「舞さん。貴女は僕だけのものと、ちゃんと理解していただけませんか?」
そう言って僕は
互いの指と指をしっかりと絡め、決して2人離れることのないよう
堅く強く手を繋ぐ。
「ふ、文弥……くん」
「何か文句ありますか?」
少々、強引なやり方だったかもしれないが
「ううん!大好き!文弥くん」
舞さんは更に天使の笑みで笑って見せてくれた。
「…………」
この人のこういうところ
ホント参る。

![【完】ズルい瞳[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.944/img/book/genre1.png)