でも……。
私から、もし“好き”だと伝えたら
佐伯くんはどんな反応を示すだろうか。
私の気持ちにも鈍感な彼のこと
もしかして自分の気持ちにも鈍感だったりする?
ま、まさか……ね。
だけど
佐伯くんに限っては
その“まさか”も
“まさか”になる可能性が高い。
うん、充分考えられる。
もし私が告白したとしても
いろいろ難しく考え込んでしまうんだろうな。
生真面目な彼の性格を考えたら
ここはやっぱり慎重に物事を進めるべきなのかな?
だとしたら
ゆっくり、ゆっくりと。
私のこと徐々に好きになってもらえるよう
私から佐伯くんに、さりげなくアピールしていかなきゃいけないのかもね。
うん。きっと、そうに違いない!

![【完】ズルい瞳[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.944/img/book/genre1.png)