うちの高校は風紀が厳しい。
よって私が今日してきたような、小さくてキラキラしたヘアピンでさえも容赦なく没収。
まぁ私の場合、佐伯くんに外してもらうってためだけに着けてきてるから
一向に構わないんだけどね。
自宅には、まだまだ大量のストックもあるし。
ってか、そもそも私が何故こんな暴挙に走るようになったのか。
それは1年前のある出来事がきっかけ。
私がまだ風紀委員じゃない時のこと。
服装チェックがあることも忘れ、その日は結構目立つ髪飾りで登校してきてしまい
………案の定
当時から風紀委員としての手腕を奮っていた、隣のクラスの佐伯くんに目をつけられてしまったのだ。
みんなから“堅物くん”などとも呼ばれていた佐伯くん。
私も、もれなくそう呼んでいたのだけど。
そんな堅物くんに肩を叩かれ
「その髪飾りは没収です」
黒縁眼鏡の奥の鋭い視線に捕まったのが
最初の出会い。

![【完】ズルい瞳[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.944/img/book/genre1.png)