「昨日の夜、三上さん酔っ払って帰ってきたから覚えてないのかもしれないんですけど、帰ってきた直後、私に覆いかぶさってきてそのまま寝ちゃったんですよ。だから三上さんを寝室まで運んで…」

 「それは申し訳ないことをした。私としたことが、つい飲みすぎてしまった」

 私は膝の上に両手をついて頭を下げた。

 「いいんですそれは。で、そのあとネクタイが苦しそうだったのでネクタイを取ってあげました。間違って締め上げちゃったりしててこずったんですが…。問題はそのあとなんです」

 彼女はちらりと私の顔を伺いすぐに慌てて視線を逸らした。少し間を開けて彼女は再び口を開いた。

 「その、ベルトを…」

 「ベルト?」