音楽室に着くまで一言も喋らなかった俺たち

購買から音楽室までは距離があったため凄く気まずかった



『お前、白夜の姫だったんだな』

「ごめんね」


『何で謝るんだよ』


「だって、言わなかったから」


そんな事で怒るかっての

『俺は後から気まずくはなりたく無かった』

確かにほんの数分前にあったばかりの俺にはそんな事言えないと思うけど


『俺を信じて欲しい。他の奴らと一緒にしないで欲しい』


なんでこんな事思うのか分からないけど
そう思ってしまった



大切な奴はもう作んないと決めてたんだけどな

真由に惹かれてる自分がいた。凛の変わりではなく、真由自身を好きになり始めていたんだ



「うん、翔輝の事信じるよ」



不意打ちで名前呼ぶとか反則だろ///


『ほ、ほら何食べる?いっぱいあるぞ』
「じゃあメロンパン…」


『ほら、ジャムパンも。
もっと食え。その内倒れるぞ、お前』

頬を膨らせながら
「太れって言う事?」



何て言うから


『ククッ、フッ、アハハハ!』

声を出して笑ってしまった

「なっ!酷い何で笑うわけ?!」



『わ、悪い。ククッ』


「まだ笑ってるし……」



『そんな拗ねんなって
可愛かったからつい』



『それにこんなに笑ったのも久しぶりだしな』




「///じ、じゃあこれからは私が翔輝をいっぱい笑わせてあげるね?」



っ!
《これからは私が翔輝を沢山笑わせてあげる!》


何て凛と同じ事を言われて泣きそうになったがグッと堪えて



『あぁ、ありがとな』




「うん!
じゃあ食べよう!」



『そーだな』


















ごめんな、真由。


………この時俺がお前に関わらなきゃあんな事にはならながったのに