おかしいと思い目を開けたら


『え?凛?おい、凛!』


凛が俺をかばって刺されていた


「しょ…うき…だ、いじょう…ぶ?」


なんで
『何で俺なんか庇ったんだよ!?』



「だっ…て。しょう…きには幸せ…になってほ…しいか、ら」


ばかやろー俺の幸せは…



『お前がいなきゃ幸せになんてなれるわけねぇーだろうが』


傷口を止血しているのに血はどんどん流れてきて


救急車を呼んでおいたのに全然来ないし



「翔輝、いい…の私はもう…持たない」



『ばか!もう喋んな!』



「ば、かじゃない…もん
それ…に自分の事…だから…よく分かる」


『お前がいなきゃ俺は、俺は!』


生きてけねぇーよ




「ば、か。いい?ぜった…い幸せに…なってね?」



それが凛の最後の言葉だった



『凛?なぁ凛!目を開けてくれよ!
凛!うわぁぁぁぁああ!!!』



次第に雨が降ってきたけれど俺はその場でただ泣き続けた