嫌われても憎まれても、コイツと話すと一人じゃないって思えてるのが分かってるからあそこにいたい


だから……


『あのさ……靖子のこと好きすぎて頭いっぱいなんだけど?』


えっ?


離れた相手に頬を包まれ上を向かされると、またあの泣きそうな顔をされる


………今聞こえた言葉は……なに?



「何で……そんな……嘘…」


『靖子は?』


「えっ?」


段々近づく顔にいやというほど高鳴る鼓動


これがみんなが経験しているというものなら


「…………………………多分」


『なにその多分って』


ヤツの片手が腰に回り、更に近付く顔は鼻と鼻がぶつかる手前だ


『靖子は俺のこと好きだよ』


「なっ……」


『はぐらかした罰』


そう言うと小さく啄まれた唇


『待たせた罰』


また落とされる唇


『こんなにも好きにさせた罰』