「おはようございます……寒くなってきましたね」



12月中頃、雪はまだ降らないけど元町は盆地の為か夏は暑く冬はやたらと寒い



髪の毛を縛るのも寒いため、ハーフアップが限界だ


医事課の事務部にもストーブが設置されて、私は椅子のキャスターを転がしながら部長のコーヒーをそこで飲むことにしている


どちらかと言えば寒いのは苦手


夏も暑すぎるのは嫌だけど、寒いと行動範囲がどんどん狭くなるから…


新聞を持ってこうとは心では思う


でも、一度ここで寛ぐとなかなか動けないものだ


待ち合いにはクーラーがあるけれど、私はストーブ派


目の前に温かさが感じられるし、庶民にはこっちが落ち着く



『おい、最近、不審火や空き巣の被害がこの辺りで発生してるらしいな?』


「えっ!?ほんとですか?…の恐いですね」