あの日から、今までと何も変わらない日常がここにはあり、月頭はレセプト点検に目がチカチカするほど取り組んでいる



「おはようございます、先生」



前みたいにバンッとは置かずに、当たり前にそこで予約患者を予め把握している小さな頭を確認する


一度離れたときは振本当にり向かなかったけど、今はちゃんと振り返ってくれる



『おはよう、原田さん。……カッターのボタン開きすぎだよ?』


「あ、朝から何処見てるんですか!?」


こんなやり取りは全く変わらない。


ここでは普通でいい


医者と事務員


立場的にスゴく離れてるけど、先生がいなければ私は仕事はないし、私がいなければ会計算定する人もいない


それぐらいの距離感が今は心地いい


彼は多分私がそういうのに慣れてないってことも絶対分かってるし、見栄を張ったところですぐバレる


だから、いつも通り何事もなく過ごせるよう願った