あの丘の上で【上】



「ありがとう!琴音さん、ですよね?」


響お兄ちゃんの手紙に書いていたその名
前。


彼女にぴったり当てはまった。


コクコク、と頷いた彼女は、口を開いた。


「雪ちゃーん、可愛い!背、高いね!5センチくらい分けて欲しい…。
なんてね?初めまして、高瀬 雪菜さん。下野 琴音です。」


初めまして、じゃないんだろう。


誕生日を知っている程の友達なんて、私にはいない。


愛ちゃん達でも知らないもの。