Side沙羅 「帰っちゃったわね。」 「あぁ。でも大丈夫だ、雪菜にはあいつがいる。」 雪菜は、響と同じ、私達の孫のようなもの。 小さい頃からずっと見てきた。 …あの子が記憶を失う前から。 「大人っぽくなったわよね、久しぶりに見ると。」 「…沙羅姉さんなんて呼ばれてただろ?あれはびっくりだったな。何処かに残ってるのかもな。」 「あの暗部がそんな失敗するわけないわよ。」 本当に、そうだと良かったのだけれど。