あの丘の上で【上】



side拓馬


「やっぱり、ここにいた。」


目の前の大きな木。


その下にうずくまって小さくなっている彼女。


声を掛けた瞬間、ピクリと動いた頭に手を置く。


それでも顔を上げることはなかった。