あの丘の上で【上】



それに気づかないふりをして、次の話を振る。


「私、は…何者なんですか?」


「…何者って?オリジナルの能力者、では説明ができない話かい?」


「あいつに…野々宮…野々宮 雪菜、そう呼ばれました。」


目の前の下野さんの顔は、痛みを耐えるような、何処か私を哀れむような、複雑な表情をしていた。