あの丘の上で【上】



一歩一歩、母さんに近づく。


おそらく、このカーテンの向こうに、いる。


…そこにいたのは、眠った母さんだった。


少し痩せていたが、記憶の中にいる母さんだった。


「…母さん」


『…海斗?』


いつものよりもはっきりした声が聞こえた。