あれから数時間が経ち、今は美由希の家にいる。

今日もご両親は留守らしい。


「いつ見ても、やっぱりきれいだね」

「いやいや、そんなことないよ。で、聞きたいことがあるんだけど、いい?」


美由希の部屋をほめたら、また軽くあしらわれたけど、気にしないでおこう。
照れてるだけかもしれないしね。


「聞きたいこと?いいよ、何?」

「こなって、まだ小倉のこと好きなの?」

「…え?な、何?急に…」

「別に何にもないよ。ただ、最近小倉のこと言わなくなったから…」

「あー、なるほどね…」


…びっくりしたー。
いきなりそんなこと言い出すから、美由希も翔磨のことが好きになったのかと思ったよ…。


「うん。好きなの?」

「…うん。まだ好きだよ…」

「そっかー。じゃあ良かった!」

「何が?」

「こな、まだ小倉が好きってことは、いつか告白するんでしょ?今から、告白の作戦会議しよー!」

「え、いや、その予定は全く…」

「はぁ!?しないの!?」


いやいや。
そんなに驚かれても。

だって、また告白したって振られるのは目に見えてる。

わかってるのに告白なんて、そんなにチャレンジャーじゃないよ、私。