「はい、じゃあ赤坂、罰ゲームね。」
「ドンマイ、美優。」
私、赤坂美優、高校一年生。
今、みんなでトランプゲームをして、見事に負けた私。
そして罰ゲームをすることに…。
「で? 罰ゲームはなに?」
ここでグダグダ言う私じゃないのだ。
負けははっきり認める派なのだ。
「うーん、どうしようか…。」
そう言ってみんなでコソコソ相談し始める。
数十秒後、罰ゲームの内容が決まったのか、
一人の生徒がこっちを向いた。
「罰ゲームは…明日一日、岡野一樹を無視しろ。
もし無視できなかったら、もっとひどい罰ゲームな。」
なーんだそんなこと?
簡単じゃん。余裕余裕。
…でも私は知らなかったんだ。
無視することで人生が変わることを。