「何か二人で、俺に内緒話か?」
いきなり湧いて出た久遠くんに、慌てるあたし。
「なっ・・・何でもない、何でもない!」
「あのな。ちょっといいか」
久遠くんはそう言うと、階段の下を親指で指し示した。
「?」
あたしは首を傾げながら、久遠くんと一緒に階段を降りて行く。
松の湯の休憩室には、商店街の人達がずらりと並んでいた。
「みんな・・・」
元気に「おはよう」とか、そんな雰囲気じゃないよね。
みんな、表情が暗い。
暗い・・・っていうか、怯えてる。
あたしは、それでもみんなの目の前の床に正座して深々と頭を下げる。
「みんな、ごめん・・・あたしが久遠くんの事をみんなに伝えきれてなかったの。ちゃんと分かっていたら、対処の仕方もあったよね。だから、あたしの責任です。昨日は・・・本当に、申し訳ありませんでした」
「まっちゃん・・・幸い、怪我をしたのはウチのバカ息子だけだったから良かったけど・・・小さな子供だったらと思うと、ねぇ」
口を開いたのは、幹久のお母さんだった。
本当に、そうだよね。
ここはもう、謝るしかない。
久遠くんも、あたしの後ろで深々と頭を下げて。
「これからは気をつけます。あたしがいると久遠くんも、あの症状は落ち着くみたいで」
「まっちゃん」
目を伏せていた幹久のお母さんが、あたしを呼んだ。
決意のこもった、厳しい口調だ。
あたしは、嫌な予感に苛まれながら顔を上げる。
「やっぱり・・・彼は、この町に関わらない方がいいんじゃないかと思うのよ」
予想はしていたけど・・・この予想は、最悪な状況を想定したものだった。
それが現実になった事に、あたしは少なからずショックを受ける。
確かに、町の人達にしてみれば、これは決して好ましい事態ではない。
ただでさえ、久遠くんは鬼姫と深く関係しているのに加えて、昨日の惨事。
どんなに久遠くんがいい人だからって言っても、それとこれとは別な話だ。
「みんな聞いて。あたしーー」
何とかみんなを説得しようと口を開いた時、久遠くんがあたしの肩に手を置いた。
いきなり湧いて出た久遠くんに、慌てるあたし。
「なっ・・・何でもない、何でもない!」
「あのな。ちょっといいか」
久遠くんはそう言うと、階段の下を親指で指し示した。
「?」
あたしは首を傾げながら、久遠くんと一緒に階段を降りて行く。
松の湯の休憩室には、商店街の人達がずらりと並んでいた。
「みんな・・・」
元気に「おはよう」とか、そんな雰囲気じゃないよね。
みんな、表情が暗い。
暗い・・・っていうか、怯えてる。
あたしは、それでもみんなの目の前の床に正座して深々と頭を下げる。
「みんな、ごめん・・・あたしが久遠くんの事をみんなに伝えきれてなかったの。ちゃんと分かっていたら、対処の仕方もあったよね。だから、あたしの責任です。昨日は・・・本当に、申し訳ありませんでした」
「まっちゃん・・・幸い、怪我をしたのはウチのバカ息子だけだったから良かったけど・・・小さな子供だったらと思うと、ねぇ」
口を開いたのは、幹久のお母さんだった。
本当に、そうだよね。
ここはもう、謝るしかない。
久遠くんも、あたしの後ろで深々と頭を下げて。
「これからは気をつけます。あたしがいると久遠くんも、あの症状は落ち着くみたいで」
「まっちゃん」
目を伏せていた幹久のお母さんが、あたしを呼んだ。
決意のこもった、厳しい口調だ。
あたしは、嫌な予感に苛まれながら顔を上げる。
「やっぱり・・・彼は、この町に関わらない方がいいんじゃないかと思うのよ」
予想はしていたけど・・・この予想は、最悪な状況を想定したものだった。
それが現実になった事に、あたしは少なからずショックを受ける。
確かに、町の人達にしてみれば、これは決して好ましい事態ではない。
ただでさえ、久遠くんは鬼姫と深く関係しているのに加えて、昨日の惨事。
どんなに久遠くんがいい人だからって言っても、それとこれとは別な話だ。
「みんな聞いて。あたしーー」
何とかみんなを説得しようと口を開いた時、久遠くんがあたしの肩に手を置いた。

