「それ、絶対ママの前で言っちゃダメだよ。調子に乗るから」
そう返すと芽衣子はウフフと笑い出した。
「玲央さんもいい人だよね。優しくて、家政的だし、真っ直ぐ美雨のママを愛してる。見ているこっちが羨ましいくらい」
ママを愛してるか・・・芽衣子は私が密かに玲央さんを好きなことを知らないので、芽衣子自身が感じたことをそのまま言葉にしているのだろう。
第3者から聞くと、余計にヘコむ。
初対面の芽衣子が見て感じる程、玲央さんはママのことが好きなんだ。胸がチクチクと痛み出した。
「いいなぁ、児玉くんと会えなかったのは残念だけど、楽しそうな家だよね。美雨が羨ましい」
「羨ましいって、もし、ママがこのまま玲央さんと結婚することになったら、玲央さんが戸籍上はパパになるんだよ?」
そっかと芽衣子は今気付いたみたいに相槌を打った。
「いきなり若いパパ出来たら、それは戸惑うよね?ゴメン。でも、2人は相当、美雨や児玉くんに気を遣ってるんだなって思ったよ」
「え?どこが?」
思わずむくりと起き上ってしまう。声を張り上げたので、芽衣子もびっくりしたみたいだ。
ベッドの下でゴソゴソを動いている。
だって、(特にママなんか)一緒に暮らすってことギリギリまで秘密にしてたし、真央や私のいる前で「私たち愛し合ってます!」みたいな会話始めるし、それって気を遣ってるって言える?

