サヨナラと秘密を用意して。



場所は変わって陸が言っていたクラブバー。
そこにいるのは常連さん達ばかりのようで、
陸はあたしの話を散々ここでしていたらしい。
みんなの視線が痛い。

「お疲れさま!!何飲む?」

「アセロラジュース氷なしで」

「はいよ!!」

陸が注文しに行ってくれてる間に携帯の着信の色が
ピンクで、ずっと鳴っている。
ピンクは春ちゃんだ。

あたしがまだ帰ってない事に驚いて電話してきたのだろう。
でも今帰るわけにも行かず、とりあえず無視しておく事にした。

ごめんね、春ちゃん...