殺戮都市

「いやいや、私だよ真治君!まだ別れてから一日しか経ってないのに、忘れるかな!?」


そういわれても……忘れるも何も、会った記憶がないのに。


脂ぎった顔、年のわりには黒々とした髪、そして隠しようのない中年体型。


やっぱり知らん!!


「俺は騙されないぞ……お前、何者だ!」


こんなセリフ、人生で使う事なんてないと思っていたのに。


「まだ分からないかな!私だよ、ほら!!」


そう言って中年男性は、不自然だった頭髪を外し、涼しげな頭皮を露出させたのだ。


頭頂部を飾る、ささやかな髪……。


この中年男性は……。












「バ、バーコードのおっさん!」













俺や明美さんと同じ時にこの街に来て、怪物に驚いて逃げたあの時のバーコードだ!


「バーコードって……近頃の若いもんは無礼だな」


生きてたのか、バーコード。


あの時は確か果物ナイフを引いていたのに、弓矢も手に入れたんだな。


人は見かけによらないと言うか……とにかく助かった。


「それより、何か声が聞こえるから外に出てみれば、真治君が怪物と戦ってるんだから驚いたよ」