愛してとは言わないから




「風呂溜めてやるから、少し待ってろ」



「えっ!いいよ、そんなわざわざ…。一之瀬くんが入る時で」



「馬鹿。お前病人なんだから黙っていうこと聞けって。」



「でも、」



「でもじゃねぇ。ソファーに座って待ってろ」



宥めるように、そう言って奥の部屋に消えて行った一之瀬くん。


「優しい、なぁ」



わたしなんかに、どうしてこんなに優しくしてくれるんだろう。


わたしが、望乃華のお姉ちゃんだからかな?


それともあまりにも可哀想だから?



ネガティブな考えばかりが浮かぶ。