愛してとは言わないから



「そんなに昔から、菜穂は一人出来ていたんですか?」



一之瀬くんは、少しいつもより低い声で先生に聞いた。


その質問に先生は困ったように、頬をかいた。



「そうじゃなぁ、私の記憶が正しければ小学五年生くらいの時くらいからかなぁ。」



そう答えた先生に対して、一之瀬くんの顔はどんどん怖くなっていく。



「菜穂ちゃんは、人一倍体か弱かったからなぁ。最近は来てないから安心していたんだけど、そんなに我慢しちゃダメだよ」



と、また先生におしかりを受ける。



「ご、ごめんなさい」