【諒哉side】
弟の秋哉がなついてくれたおかげで、蘭子をウチに連れて来た。
蘭子が来たのはすげー嬉しいけど、可愛い寝顔で眠られちゃあーねー………。
俺に寄り掛かってスヤスヤ眠る姿。
「幼すぎ」
一言呟いて、指先で頬を撫でても起きる気配ナシ。
寝るってことは俺のこと信用してくれてんでしょ?
それほど嬉しいことはない。
俺も寝よっかなぁ。
蘭子の寝顔見てたら俺も眠たくなってきたし。
気付かれない程度に唇にそっとキスをしてみれば、俺の腕の中でゴソゴソ動く。
信用してくれてありがたいけど俺も男。
少しは警戒しろよな。
「おやすみ。蘭子」
ぎゅっと抱きしめる腕を強めて瞼を閉じた。

