こてっと首を傾げた秋哉くんを見兼ねて、諒哉がふわっと抱き上げた。


諒哉がお兄ちゃんだ……。


ちょっと面白いかも。


「蘭子今笑ったな~。俺が戻って来たら、くそ暑いのにベタベタしてやる!」

「もうされてた」

「違う!キスとか♪」

「バカ。帰る」

「ごめんなさい!!」



正直、諒哉にならキスされても何されてもいいって思ってる。


だけど、ただ緊張するってゆうか………


どうしていいか分かんないし。


気まずくなるのも嫌なんだ。



諒哉が秋哉くんを寝かし付けに行ってる間、そんなことばっか思う。


ダメだ………マイナスに考えたら。


プラスに考えなきゃ。


何気なく部屋を見渡すと、壁に貼ってる写真が目に入った。


誰だろ?


黒髪の男の子3人と、大人しそうな感じの女の子。


男の子の一人は諒哉っぽい。


笑顔がそっくり。


幼さから考えると小学校低学年くらい。


ジーっと写真を見てると、部屋のドアが開いた。