そこからは、もう初めて俺らは仲間内で殴り合い。
教師達が仲裁に入って、職員室に引っ張られて停学決定ってわけ。
………銀とは一言もしゃべってない。
俺はやっぱ蘭子ちゃんに嫌われるし、銀の言ってること嘘じゃんか~………。
停学決定の俺は、ふらふら家に帰ろうとすると見覚えのある黒のワンボックス。
運転席の窓が開いて、キレイな黒髪の女の人が顔を出した。
「なにしょげてんの?送ってやろっか」
「真夕美さん……。俺、停学んなっちゃった」
「はぁ~!?バカじゃないの?……ま、とりあえず乗んなよ」
後部座席に乗って、真夕美さんには銀との事情全部話した。
蘭子ちゃんのこと好きなのほんとだし……。
「好きなんだろ?本気で」
「もちろん。でも向こうは俺のこと嫌いってゆうか……拒絶!」
「だったら諦めな。……けどさ、カッコ悪くていいじゃん」
「え?」
「当たって砕けろってこと!」
俺、砕けるってか……もう蘭子ちゃんには、バリバリに砕かれてるからね!?
銀の言ってることが本気なら………
いや、ないか……。

