【諒哉side】
俺が中学1年の時に、憧れた女の人。
それが真夕美さん。
当時の真夕美さんは16歳で、誰にも流されず凛とした姿がカッコよかった。
好きよりも憧れ。
今は俺が当時の真夕美さんの歳になって、真夕美さんは俺が世話になってた総長と結婚した。
で、久しぶりに総長と会って真夕美さんとその子供に会って来たわけ。
ずっと一緒にいたら多少の仲間の感情の変化って気付く。
特に銀とか。
「銀ってさ……好きなヤツいんの?」
「いないけど」
「ふーん……そっかぁ」
「お前こそまだ真夕美さんのこと好きなの?」
「だーかーら!俺は好きじゃなくて憧れなんだって!」
大地にも銀にも、何回言っても信じてもらえないっつーか……
俺が好きなのは蘭子ちゃん!
蘭子ちゃん以外、眼中にないもん。
「蘭子ちゃんって無愛想だけど、顔可愛い!もうちょい薄い化粧見てみたいなぁ」
「大地!蘭子ちゃんはダーメ!」
「分かってるわ!銀こそどーなの?あんな子」
「いんじゃない?別に。俺は嫌いじゃない」
あ………ほら、やっぱり。
普段、あんなに女に興味持たない銀が話てる。
ライバルは銀とか!?
それも、それで面白いな~。

