歩いて15分程の駅に着くと、人が少なくて閑散としてる。


けっこー遠くから来てんだなぁ~…なんて。


「どこまで着いて来るわけ?」

「電車来るまで待っててあげる」

「いいよ。迷惑かけるのキライだから、もう帰って」

「いやいや、俺がもう少し蘭子ちゃんと一緒にいたいから!」

「……あっそ」



素っ気なく言って、二人で隣同士ベンチに座った。


今はまだ、二人の間にあるこの隙間がもどかしい。


いっかこの隙間が埋まる日がきたらいいなぁーって思うけど。


………まだ遠いな、多分。


それに、さっきは俺のせいで呼び出しされてたし……


考えて行動しなかった俺がバカだったかも……。


「さっきは……大丈夫だった?」

「別になんともない。それより、自分の傷の心配したら?」

「これこそ、蘭子ちゃんに手当てしてもらったから大丈夫」

「そっ……」


素っ気ないけど、蘭子ちゃんなりの心配だって思っとこ……。


電車のアナウンスが入って、蘭子ちゃんは立ち上がった。


行っちゃう……。