【蘭子side】



あたしは今唖然としてる。


暖かくも秋の肌寒い風が吹く廊下。


デカデカと貼り出された紙には先月やった模試の成績上位者の名前が載っている。


それで、もれなくあたしも名前載ってるんだけど学年順位2位だ。


まぁ、こんなヤンキー校だから2位でもかなりヤバイ点数なんだけどさ。


「蘭子ちゃんすごーい!!頭良いんだね〜♪憧れるよっ!」

「うん。ありがと。ありすって模試何位だったの?」

「すっごく悪いよ!150人中ちょっきり140位!えへへっ♪」

「……あっそ」


あたし、ありすはもうちょい勉強出来ると思ってた。


ちょっとショックなんですが!?


そう、そして一番気になる模試の1位はまさかのアイツ。


「銀くんすごいよね!勉強も出来るんだよ!カッコイイ〜♪」

「ノロケる前にアンタはまず勉強しなさい」

「むぅ〜!それ銀くんにもおんなじこと言われたよっ」



堂々と一番に名前があったのは音瀬。


それに点数はほぼ満点。


かなりの上位校狙えるレベルなのに、なんでわざわざこのヤンキー校を選んだんだか……。



あ、ちなみに諒哉は135位だったらしいよ。