校門を出たところで俺が見付けたのは、またあの問題のアイツ。


蘭子の元カレだ。


しつこいヤツだな………。


「金髪くん♪今日は仲間も一緒なんだ〜!」

「蘭子になんか用か?」

「いや、今日は金髪くんに用事。単刀直入に言ってもいい?」

「早く言えよ……」


杉谷祥太は怪しく笑ってから、俺達に呟くようにして言った。


「ランを賭けて勝負しねぇ?もし俺が勝ったらランのこともらってくから」

「上等。蘭子のこと渡さねぇよ?」

「隣の子仲間だろ?仲間の参加もアリだからなっ♪じゃ、またね」

「いつでもかかって来いよバーカ!!」

「挑発やめとけ…諒哉」



そんなの知らねぇよ。


売られたケンカ買わなかったら、トップとしての顔丸潰れだし。


「銀たんさ……手伝ってくれたりするよね?」

「仕方ないから手伝ってやる」


呆れた顔で俺を見るから、お願いしますと笑っといた。


絶対、あんな男に蘭子渡してたまるか。