いつもここで終わり。


これ以上のことは絶対にしてこない。


せいぜいキス程度。



だけど今日は、どこか諒哉の雰囲気が違う。


いつもの“男の子”の雰囲気じゃなくて“男”の雰囲気になってる。


目が合えば捉えられて逸らすことが出来ない。


ほんとに……諒哉でしょ?



「誘ってきたの蘭子ってことでいい?」

「あたし誘ってない。諒哉が勝手にいきなり欲情しただけ」

「いきなりじゃねぇよ。結構前からしてた。でも蘭子を壊すの嫌だったから……」


ゆっくり肩を押されて、ベッドに押し倒された。


抵抗しようにも手が諒哉に押さえられてて動けないし……。


これは、されるがままになってる方がいい。



「……怖くねぇの?逃げるなら今」


パッと押さえられてた手が離れて、諒哉もあたしの上からよけた。


怖いってゆうか………


未知の世界だからよく分からないけど。


「諒哉だから大丈夫な気がして」

「壊すかもよ?蘭子のこと。それでもいいわけ?」

「……うん。諒哉ならいい。あーでも、痛いコトしたらぶん殴る」

「了解しました。お姫様っ」