始まりは今日の昼頃。


真夕美さんからの一本の電話が事を招いた。


『旦那の親戚の法事に行かなきゃなくてさ!GWで道も混んでるだろ~?時間もかかるし、亜夕が飽きたら可哀想だから……』

「だから…?」

『ウチ来て、亜夕の面倒見てほしい!頼む!秋哉いるから、慣れてるだろ?』


中学の時世話になってた先輩の奥さんからの頼み事。


その時は快くオッケーした。


3歳の愛娘、亜夕の面倒を見ることを。



それから、バイクで真夕美さんのアパートまで来てみれば泣きそうな顔の亜夕。


「亜夕~ちょっと出掛けて来るな。諒哉の言うことちゃーんと聞くんだぞ?」

「うん……ママすぐ帰って来るー?」

「時間掛かるかもな~……。でも絶対に帰って来るから!大丈夫!」

「……うん」



真夕美さんが家から出て行った瞬間から、ずーっと泣いた状況!


可愛いくりっとした瞳から、涙が溢れる。


どうすっかな……。


俺がいくら頭撫でても、抱っこしても泣き止むどころか拒絶されてる!?



あ………良いこと思いついた。