次の日、学校に行くとあたしのクラスの前に諒哉と舞がいた。
二人してあたしに用事?
「蘭子ー!おはよーっ!」
「ん、おはよ。なんか用?」
「俺じゃなくて、こっちな。ほら、ちゃんと言えって」
諒哉が顔を背けてる舞の背中を押した。
唇を尖らせて、ものすごーく不機嫌そうな顔。
「昨日は……そのっ、腹立つけど……助けに来てくれてありがとう…!」
「腹立つは余計よ」
あたしだってアンタが腹立つ。
腹立つけど、悪いヤツじゃなさそう。
なんたって諒哉の幼なじみだし?
そのまま教室に入れば、後ろをせかせか着いてくる諒哉。
「ったく、あんなモノの言い方でごめんな!……アイツのこと助けてくれたんだろ?」
「別に助けてないけど」
「みんなが見て見ぬふりする中で、蘭子だけが助けてくれたって。……昨日、泣きながら話してた」
「あっそ。ただ、近くにいただけだし…」
「ありがとな。蘭子」
あたしに向けたキラキラした笑顔。
心臓がうるさいくらい高鳴る……。
ドキドキうるさいなぁ~………もう。