あたしを守ってくれた時は必ず諒哉が、ケガをする。


いっつも思うんだ。


傷付けて………ごめん…。



「ケガしてない?大丈夫か?」

「大丈夫」

「ほんとになんもされてねぇな?俺に嘘ついたら怒るよ!」

「大丈夫だって言ってるでしょ。……それより幼なじみのとこ行ってあげれば?」

「ん、そうだな。そーする」


意外そうな顔したあとに、あたしの頭をポンポン撫でて立ち上がった。



諒哉が側に行ってもいじけたままの舞。


あの子あたしと匹敵するぐらいの意地っ張りかもね。


ちょっと嫉妬はするけど………


舞だって諒哉が側にいれば安心するはず。


「諒ちゃん……」

「お前はガキか!いつまでも、いじけんのやめろ~」

「むぅ~」


頬を引っ張られてる舞はどこか嬉しそう。


幼なじみって安心すんのかな。


「いいか、舞。俺の彼女は蘭子だ」

「知ってるー。嫌味ー?」

「ちげーよ。だけどな、舞は幼なじみとして大切だから。なんかあったら俺を呼べ。……蘭子帰るぞー!」


あたしは小さく頷いた。


諒哉は大切な人は必ず守ってくれるんだね。