電車に揺られながら、俺にしがみつく舞から話を聞いた。


舞は俺達の幼なじみ。


親の転勤で小学生の頃に引っ越してから、高校2年になる今また地元に戻って来たとか。


俺の部屋に飾ってる写真の中にいる女の子だ。



童顔のせいか顔変わんねぇな、コイツ。


黒髪が茶髪のふわふわした巻き髪になって、薄く化粧してるだけ。



「諒ちゃん。あたしね、多分諒ちゃんと銀たんと同じクラスなの~」

「うちの学校クラス替えないしね。つーことはE組?」

「そうなのー!舞ね、E組♪諒ちゃんと2年間一緒……」

「ははっ……そ、そっか~」


学校着くまでに舞のベタベタする癖を治さねぇと!!


蘭子に変な勘違いされそうだ……。


それを知ってか知らずか、銀と大地はニヤニヤして俺と舞を見てるし!


「舞。学校着くから離れよ?な?」

「えっ……ダメ…?」

「ダメ。俺、彼女いるから。アイツに嫌な思いさせたくねぇの」

「舞……諒ちゃんのこと好きなのにっ!大地くん……諒ちゃん意地悪……」

「不覚にも、ぶりっこな幼なじみを可愛いって思ってしまう」


上目遣いで見られてる大地はデレデレ。


あ!!


このまま、いじけさせといて大地にくっつけばいい!


俺頭いい!