午前中は朝から諒哉を避けた罪悪感と、チョコを渡せない気持ちとで感情ぐちゃぐちゃ。
嫉妬する自分が子供っぽくてヤダ。
嫌い………。
昼休みのチャイムが鳴ると、後ろの席のありすが少し元気になってた。
「蘭子ちゃん!お昼食べよ~♪」
「うん。食べよっか」
「今日のお昼ね~ケーキのスポンジ余ったから、ケーキにしちゃった♪」
「……お昼ご飯がケーキってありすぐらいじゃない?」
「そうだよね~!」
はぁ~………なんか食欲ない。
お弁当が全然進まないや。
朝も食べてないから、お腹空いてるはずなのに。
「おっ、うまそーじゃん!卵もーらい!」
「ちょっ、あ……諒哉…」
「朝廊下で会ったのにシカトされたから、寂しくて来ちゃった♪」
「ふーん……あっそ」
「冷たいなぁー。ありすちゃん、銀が教室来てって言ってた!」
「いっ、今行きますっ!」
ピンクの箱を抱えて走って教室を出て行くありす。
諒哉はありすの席に座って、お弁当のおかずをつまんでる。
食べないでよ。
なんて来てくれた嬉しさで言えないあたしは、相当諒哉に惚れ込んでる。

