日も傾いてきた頃、繁華街を歩く諒哉の足がぴたっと止まった。
「そろそろ帰るか」
「うん。帰る」
「あんまり遅くまで蘭子のこと連れ歩いてたら信用無くすし」
「誰の?」
「そりゃあー……蘭子のママとパパ」
連絡さえ入れれば、そこまで帰宅時間にうるさくない両親。
門限だってないし。
諒哉って案外、しっかり者。
金髪でチャラくて……こんな身なりなのに常識人ってゆうか。
「送ってく。後ろ乗って?」
「いや、いい。ここ諒哉の地元じゃん。あたし送ってったら二度手間だよ?」
「いいから!俺に出来ることやらせて!」
「なんか……ごめん」
「それなら、お礼のが聞きたい!」
鍵をクルクル指で回しながら、先を歩く諒哉。
その先を歩く背中にあたしは、小走りで抱きついてみた。
分からない……。
ただ、無性に抱きつきたくなっただけ。

