それから数日、移動教室でありすと階段を降りてると踊り場にアイツら。


金髪、赤髪、黒髪とまた目立つこと。


珍しくありすから、しゃがみ込んでる音瀬に手を振った。


気だるそうに音瀬も振り返す。


この二人少し前ぐらいから、何かしら関わってるような………


ま、いっか。



「蘭子~!授業サボって俺と甘いデートなんてどーっすか?」

「いや、丁重にお断りするわ」

「冷たい!そんなとこも、まるごと好き!」

「キモイ。都合良く考えすぎ……」


ゲラゲラと鬼田が笑うと、諒哉は鬼田にグイグイ責め寄る。


今のうちに……階段を一気に駆け降りた。


あ、ありす置いて来た。


ふっと上を見上げると、音瀬と談笑中。



………なんか、この二人に違和感。



「もー!蘭子ちゃん置いてかないでよ~!」

「ありすが遅いから悪いの」

「音瀬くんと話盛り上がっちゃって……」


照れくさそうに笑う横顔。


もしかして……付き合ってる?


いや、そんなはずないか。