蒼は熱っぽい瞳であたしを見た。 その瞳で見られると、頭がおかしくなりそう。 それに…… 反則だよ。 どうしてそんなにかっこいいの? 「唯ちゃん」 あたしを呼ぶ、低くて甘い声。 「唯ちゃんの前では蒼でいたいんだ。 ヘタレで、甘えん坊な蒼で」 そう言って、蒼はゆっくり唇を重ねる。 身体が再び熱を持ち、びくんと飛び跳ねる。 徐々に深くなっていく口づけに、あたしは身も心も溶けてしまいそう。 ただただ蒼が愛おしくて、蒼の身体を抱き寄せる。 「唯ちゃん……いい?」 耳元で蒼が囁いた。