続・危険なアイツと同居生活






「北野さん!

僕が車出しますよ?」




戸崎が笑顔で言う。

どうして戸崎は、人が嫌がることばかり進んでやるのだろう。




「全員は乗れないかもしれませんが……

僕、冬にヴェルファイアに買い換えたんです!」



「なんで?

まだ家族二人だろ?」




思わず聞く。

すると、




「冬にみんなでボードに行くからです。

夏にもキャンプ行けるかなぁって思って」




そんなために買い換えた戸崎は……

やっぱり馬鹿だ。

仕事熱心な戸崎だが、遊びも本気。





「ある友達に早速キャンプ行こうって言ったのですが、虫が嫌いと大反対されました」




ある友達……

Fの誰かだろうな、なんて考える俺。

戸崎ははっきり言わないが、Fはかなり仲がよさそうだ。

それは、披露宴でも分かったし、この前の艶と戸崎とのやり取りからもよく分かる。

何だか羨ましい。

そんな友達がいて。