モニターを確認して、何度も撮り直しをする。
そんな時間が延々と続いた。
あたしはただ言われるままに桜とレフ板を持っているだけ。
桜はすっかり蒼に夢中で。
頬を染めて蒼を見ていた。
蒼はあたしのものなのに。
醜いな、あたし。
桜にも嫉妬している。
「一旦休憩にしましょう」
スタッフの声で現場の空気が緩む。
ありがとうございましたと頭を下げる四人。
蒼の近くに駆け寄りたくて。
立ち上がったあたしを呼び止めたのは……
賢一だった。
「唯、ちょっと……」
賢一はそう言ってあたしをスタジオの隅へと連れていく。
「どうしたの?」
思わず聞いたが、
「唯があんまり蒼とベタベタすると、お父さんが怒るだろ?」
賢一はそう言ってミネラルウォーターを飲む。
ほら、賢一までお父さんのことを気にしてしまって。
お父さんのせいで、思うように仕事も出来ないんだ。



