「アキラ君。どうしたの?
こんなところで……」
携帯を触っているのに、松原多恵に意識が吸い取られる。
折れてしまいそうに儚げで、雪の中でも際立つほど肌が白くて。
本当に綺麗だ。
「うん……昔を思い出してしまってね」
そう言って隆太は、松原多恵の肩に手をかける。
どきり……
嫌な予感が大きくなる。
あたしは横目で四人を見た。
優弥さんは、何やら紅さんが気になるようで。
紅さんばかり見ている。
その顔に雪玉を投げつける蒼と賢一。
けたたましい笑い声が響き渡り……
「カット!!」
監督の怒った声が聞こえる!
「そこのボーダー四人!!
そんなに声出しちゃ駄目だろ!」
「イエッサー!」
馬鹿にするような敬礼をする蒼と賢一。
四人は大丈夫なのだろうか。
もし万が一……万が一、そのフェイスマスクとゴーグルが取れてしまったら。



