「大変だ!紅!!」
華麗なシュプールで降りてくるたーくん。
紅さんの横に止まり、顔を真っ赤にして肩で息をしている。
一体どうしたのか。
だけど、たーくんの口から出た言葉を聞いて、あたしは飛び上がりそうになった。
「聞いた話だけど、このゲレンデに有名人が来てるんだって!」
「え?……まさか」
紅さんの声は少し上ずっていた。
「AKBかな?
見にいかない?」
「ち……ちょっと、たーくん!」
矢のように斜面を下るたーくんを、紅さんが矢のように追っていた。
紅さん、蒼のことを隠したがっていたよね。
でも、有名人って……
あの四人のうちの誰かに違いない!



