蒼がかっこいいからって、あたしは卑屈になっていた。
蒼はあたしが不細工だとか、言ったことはないのに。
それにね、あたし、分かっていながら努力しなかった。
努力したら、少しでも蒼に近付けたかもしれないのに。
紅さんは、そんなことを教えてくれたんだ。
蒼の部屋をノックする。
そして、その扉を開けた。
今は使われていない蒼の部屋。
そこはきちんと片付いていて。
古びたバスケットボールやユニフォーム、そして、もう使っていないギターが置いてあった。
蒼はベッドに寝転がって漫画を読んでいて。
「唯ちゃん、どうしたの?」
そうあたしを見た……。



