「すみません。 今、主人は艶さんとお話し中でして……」 お母さんはそう言いながらも相変わらず紅い顔で蒼をちらっと見る。 そして、さらに紅くなって目を逸らした。 「こちらこそすみません。 急にお伺いして」 蒼は驚くほど落ち着いていて。 何だか少し安心した。 学校では馬鹿騒ぎをしている蒼。 Fのステージではクールで。 そして、今はとても誠実で。 あたしの両親とも真摯に向かい合ってくれる。 あたしは、こんな蒼が大好きだ。 「遠藤との話が終わってからで大丈夫です」